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船内企画
 ピースボートの船内では、すべてが自分の時間として利用できる。何かしたいと思えば何でも出来るし、何もしたくないと思えば何もしなくてもいい。
船内には、両親、友達、恋人に手紙を書いている人もいれば、持ってきた本を読んでいる人、パソコンとプリンターを持ち込んで、寄港地で撮った写真を編集していたり、次の寄港地の計画を立てていたり、寝ている人もいたりと様々。
船には水先案内人なる各界の著名な人が乗り込んできて、講座を開いてくれ、世界を回り、体験をし、感じたことなどを話してくれる。
 それ以外にも、世界各国の歴史を勉強したり、例えば自衛隊派遣について、今自分はどう考えているのか、多くの人が集まり討論会を開いたりもしている。
その中で、ピースボートの旅に参加している人が自ら立ち上げる企画も登場している。たとえば、太極拳の教室を開いたり、空手や、ダンスや、演劇など自分の得意としているものを多くの人に伝えてくれる。
朝日を浴びながら、多くの人が船上デッキで太極拳や空手を学んでいる姿は、まるで映画のワンシーンのようで新鮮だった。
クラッシクをみんなで聞こう、東北の人集まれ、50代以上の人集まれ、マージャンをしましょうなどなど、すべてが自発的に出てきたものばかり。
一日、50項目ぐらいの企画が存在し、朝一に発行される船内新聞に載せられる。朝は、どこに行ってもみんなが新聞を読んでおり、今日一日の予定を立てていく。まるで大学で、履修する科目を選んでいたときを思い出させてくれる光景だった。
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