今回の取材先はなんと一軒家。
周りに自然が多く残る、閑静な住宅街、成城の地にあった。落ち着いた雰囲気のなか、
時間もゆっくり流れているように感じられた。しかしながらスタッフのかたは7名で忙しく海外を駆け回っているという。
今回話を伺ったのはICA文化事業協会。ベルギーに事務局があり、世界30カ国で独立した活動が行われている。
日本では1982年に任意の団体として設立された。活動を一言で言うのであれば、人材育成を基盤とし地域に役立たせること。
話を伺っていくうちに全貌がみえてきた。
インドでは農地整備をしました。山間と岩質の土地なので、水利を良くして農業生産性の改善を目指しています。 ワークショップは、ヨガや畑作業やゲームなど、いろいろなプログラムを盛り込んで、みんなで楽しんで行っています。 農業祭の様子。6ヵ村から人が集まり、農業技術や農作物の発表をしました。

つまりどのような活動なのか?
例えばケニアの農村部。村の村長=Headmanがすべての権限を持っている。女性は村の会議で口をきくことすら許されない。
村人も村長が絶対である。そんな中、ワークショップを開いて村長、村人達のビジョンを話し合う場を設けたところ、
村長だけでなく同じビジョンを持った村人もいたそうだ。
これに驚いた。
村長は自分一人の考えではなく、村人達と協力し共通の目的を共用して行動するようになったという。
昔話のようになっしまったが、もうひとつインドのはなし。
いまなお身分の格差が色濃くのこるインドで、身分の違う村人達のワークショップを開いたところ、リーダーシップを取ることを許されなかった若者がみんなの先頭たち行動を起こしていったという。
身分の差を飛び越えて互いを認めるようになったそうだ。
共通のテーマを持ち始めることによって、互いを認め理解を示す。こういったキッカケを作っていくのがICAの活動である。
必要とされることによって、役割を与えられることによって力を発揮することは日常の生活でも起こりえる。
貧富の差や身分の差で埋もれてしまうのはとても残念だ。
生き甲斐を持てる人材育成。少ないスタッフさんではあるが価値ある活動である。
願わくば、アジア諸国と日本のワークショップも開いて頂きたい。


p.s 貴重なお時間をさいて下さいました、理事長の佐藤静代さん、佐藤奈緒美
さん、大山路子さん、ありがとうございました。

ヘルスワーカーの育成プログラム。みんな、真剣かつ楽しんで勉強していました。
肥料が有効利用される条植えを地域に普及しいます。 植林活動は、子供達もよく手伝ってくれます。運びながら競争が始まるので、子供が参加してくれると、作業がかなり早くなります。 ワークショップや催し物に対する感謝の踊り。いろいろな場面で踊ってくれるので、スタッフの方も頑張らなきゃ、と勇気づけられます。
ケニアスタッフが来日しました。生まれて初めての冬服を着て、神奈川県の農家まで堆肥づくりの見学に行って来ました。 ヘルスワーカーにいろいろな質問をしている所。「仕事に対する家族の理解と協力は、高くなってきているわ」と言っていました。