CAREはもともとアメリカで戦後のヨーロッパを援助するために、22の団体が協力して出来たのが始まりである。
それが1945年。
1947年、戦後の日本にも支援の手が差し伸べられた。
復興を果たした日本は、今度は世界で飢えに苦しむ人達の助けになろうと、1987年に立ち上がり、現在のケア・ジャパンがある。
取材に伺う前に、ケア・ジャパン津波写真展に足を運んだ。タイトルが「生きる力」。スマトラ島沖地震で津波の被害にあったスリランカの人々の写真が展示されていた。
その中でひときわ印象的だったのが、子供たちの笑顔。
辛い思いをしながらも笑顔だけは忘れていない。なぜこんなにも笑顔でいられるのだろうか?
ケア・ジャパンでは、人間の生きる力を信じて支援を行っている。
コミュニティーの人々と、何が問題であるのかをとことん話し合う。
貧困を生み出しているものはなんなのか?どうしていく事が最良なのか?
一時的な支援ではなく、長期的な発達に繋がるように、分析、計画、実行のプロセスを踏んで行く。
効果が出てくるのには長い道のりが必要なのだが、中長期にわたる支援こそが、現地の人達の「生きる力」に繋がって行く。
ケアが抜けた後も、コミュニティーには技術も知識も残って行く。生きていくことが出来る。
支援によって現地の人々に依存心が生まれてしまっては、前に進まないのだ。
「生きる力」。
今まで余り意識をしたことがなかったが、とても意味ある言葉を聞かせてもらえた。
自分自身、2本の足でしっかりと立っていられているのか分からないが、決して失いたくない、忘れたくない「生きる力」

p.s 今回お世話になりました、事務局長の野口千歳さん、マーケティング部部長の関口義久さん、ありがとうございました
↑お話をして下さった事務局長の野口千歳さん
↑スリランカ東部で津波被災者に緊急支援物資を配布する野口事務局長(パッケージの中身は米、レンズ豆、砂糖、魚の缶詰など)
(c)Harsha De Silva
↑スリランカの津波発生直後、被災者の話を聞く野口事務局長(避難所に寝泊りしている家族を訪問)
(c)Harsha De Silva
↑津波被災の中でも、「生きる力」を感じさせる女の子の笑顔
(c)Harsha De Silva